親権 子の意思の尊重について

 

弁護士の佐藤剛志です。

離婚の際に裁判で親権を争った場合、父母側の事情(経済的事情、健康状態等)だけでなく子の側の事情(年齢、兄弟姉妹の関係等)も考慮されて決定されます。

子の側の事情として、子の意思の尊重ということも考慮要素とされます。

親の離婚は子どもにとって重大な問題であり、子ども自身にとっても重要な問題ですから、その子どもの意思を十分に尊重しなければなりません。

といっても子どもの成長段階に応じて、どこまで子どもが自身の判断に基づいて意思を表明できるか問題はありますので、法律の条文上は15歳が一つの基準になっています。

15歳以上の子については、その子の陳述を聞かなければならないとされています(人事訴訟法32条4項)。
また、それ以下の年齢の子どもでも、裁判所はその意思を尊重して親権者を決定する際に考慮しています。

裁判例では12歳でその子の意思を尊重したもの(佐賀家庭裁判所昭和55年9月13日審判)、9歳の子の意思をも考慮したもの(高松高等裁判所昭和46年12月24日決定)などがあります。

ただ、養育の状況等その他の事情をも考慮しているので、一概に何歳であれば子どもの意思が尊重されるかということは、言えないようです。