ストーカーされた

別れた恋人に付きまとわれている!
合コンで会った人からあってくれとしつこく電話やメールが来る!

ストーカーは、しつこいので迷惑だ、気持ち悪いと思っているうちはまだ良いのですが(決して良いというわけではないですが)、最悪の場合は殺傷行為に及ぶなど、深刻な問題になることもあります。
ストーカーの被害にあっている場合にはどのようにすればよいでしょうか。
その対策について説明します。

ストーカーとは?

ストーカーはstalk「しつこくつきまとう」という英語からできている言葉ですが、「(動物・人などが)(人・動物を)(捕まえる・殺すために)こっそり近づく」という意味もあります。
獲物を捕まえるために忍び寄るという、怖い意味の言葉ですね。

いわゆるストーカー規制法では、「同一の者に対し、つきまとい等を反復して行う行為を「ストーカー行為」と定義しています。
そして、「つきまとい等」とは、「特定の者に対する恋愛感情その他の行為の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系血族もしくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、(以下の)行為をすること」とされています。
その行為としては、
・つきまとい・待ち伏せ・押しかけ・うろつき
・監視していると告げる行為
・面会や交際の要求
・乱暴な言動
・無言電話、連続した電話・ファックス・メール・SNS等
・汚物などの送付
・名誉を傷つける
・性的羞恥心の侵害
が挙げられています。
このような定義は、法律が禁止命令の対象となる行為及びその違反に対して刑罰を科すために、対象となる行為を明確にするためです。感覚的にも一般的にストーカーと思われる行為ではないでしょうか。

そして、
・被害者がこの「ストーカー行為」に対して処罰を求めると
→ 1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(同法18条)
・被害者がつきまとい等をやめるよう警察に求めると
「警告」→ 無視すると →「禁止命令」→ 違反すると
→ 2年以下の懲役又は200万円以下の罰金(同法19条1項)
の刑罰を科されることがあります。

ストーカー被害に遭っている場合の対策

ストーカーに対しては、
・警察への相談、ストーカー規制法の警告等を求める
・弁護士に相談して中止や慰謝料を求める
などの対策が考えられます。

弁護士ができる対応としては、
・内容証明等により、その行為がストーカー行為にあたることや、被害者が迷惑を受けていることを通知し、以後そのような行為をやめるよう要求する。
・警察への申出や裁判の前提として証拠の収集についてアドバイスする
・警察へ同行して被害を訴え警告や刑罰を求める。
などが考えられます。

内容証明を送ったり、警察から「警告」を受けることで、自身の行為を認識して以後ストーカー行為をやめる者もいますが、自身の行為を理解せずによりエスカレートさせる者もいますので、どのような対応をとるべきかは、慎重な判断が必要といえます。
ストーカー被害にあわれている方がご自身で適切な対応を考えることはなかなか難しいでしょう。
弁護士は、他の事例などを考えてどのような対応が適切であるかを客観的に判断してアドバイスします(それでも、ストーカーの心理、行動を完全に読み取ることは難しいのですが…)。

自衛策

ストーカーが、突然襲ってくる。全く考えられないことではありません。
そこで警察や弁護士に相談したからと安心はせずに、自衛できることはしてください。
例えば、
・通勤時間やルートを変えるなどして、同じような行動パターンはとらないようにする。
・夜間一人で行動しない。
・玄関ドアや窓のカギを二重ロックにする。
など、できるだけ慎重に対応しましょう。

また、ストーカーの多くは元の交際相手であると言われています。
別れ際は慎重にしてください。一方的に別れたり、突然連絡をしなくなったりすると相手がその理由を聞こうとして接触しようとし、そこからストーカーという行動をとることも少なくないようです。
DV被害にあっていたなど、緊急性がある場合はやむをえませんが、そうでない場合はできるだけお互いが納得の上で別れるようにしましょう。

証拠の収集

ストーカーの証拠は、ストーカー規制法により「警告」や刑罰を求める場合、慰謝料請求の裁判を起こす場合などに重要になります。
例えば、送られてきた手紙やメールなどは、気持ち悪いからと言って捨ててしまうのではなく、証拠として保管・保存しておく必要があります。
また、監視されている場合には、相手を写真に撮っておいたり、その行動を日付、時間等記録しておくよいでしょう。

慰謝料について

ストーカー事例の慰謝料は、ケースバイケースですが、一般的には100~200万円位です。
ストーカー行為(つきまとい、メールなど)の回数、頻度、期間や当事者の関係、自身の落ち度などが考慮されて金額が決まってきます。

弁護士へ相談するということは、強い味方ができるということ

ストーカーに被害に遭っていると恐怖感などから冷静な判断ができない状態でしょう。そして、一方的に相手を拒絶していると相手がかえって行動をエスカレートさせることも考えられます。
場合によっては、適切な第三者が間に入って相手としっかり話し合うことで解決することもあります。
弁護士は、あなたの被害状況や相手方との関係などを判断して適切なアドバイスをすることができますので、一人で抱えずにぜひご相談ください。