DVされた

夫(妻)や交際相手から暴力を振るわれた!

以前は、DVは家庭内の問題として片付けられてしまうことも多かったですが、家庭内の問題であるからこそ表に出にくく、被害が深刻になるとも言えます。
DV被害にあった場合にはどのようにすればよいでしょうか。
その対策について説明します。

DVとは?

DVは、一般的には、「配偶者や恋人など親密な関係にある、又はあった者から振るわれる暴力」という意味で使用されることが多いといえます(内閣府の定義)
DV(家庭内暴力)というと、殴られたとか蹴られたとか身体的な暴力を考えるかもしれません。
しかし、身体的な暴力に限らず、暴言を吐かれるなどの精神的暴力、性行為を強要されるなどの性的暴力、友人との付き合いを制限するなどの社会的暴力、生活費を渡さないなどの経済的暴力、子供を傷付けると言って脅すなどの子供を利用した暴力DVと考えられています。
いわゆるDV防止法は、「身体に対する暴力」「に準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」もDVに含むとしています(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律1条1項)。
DVは重大な人権侵害行為であり、その対策のため同法が制定されているということから考えても、身体的な暴力に限定されるものではないということが理解できると思います。

DVの原因

DVは、攻撃する側の支配欲、攻撃される側の依存心などが一つの原因とされているようです。
攻撃する側は、自身の支配欲などを満たすために、弱い立場にある配偶者を攻撃し、攻撃される側は、攻撃される原因が自身にあると考えたり、相手に依存しないと生活できないという状況などから、暴力を仕方がないのもとして受け入れてしまうことが考えらえます。
また、攻撃する側も、暴力をふるった後反省して急に優しくなったり、攻撃された側は「本当は優しい人だから、たまたま機嫌が悪かっただけ」などと感じて暴力を受け入れてしまうという状況があるようです。

DVへの対策

相手との状況がどのような段階かに応じて、有効なDVへの対策が考えられます。
以下のような対策が考えられますので、順番に説明していきます。

(1)自身が嫌だと思うことは断る

まず、その行為がDVに当たることを理解しないまま相手が攻撃している場合もあります。そのような場合は、その行為が自分にとっては「嫌だ」、「不快だ」ということを明確に伝えてきっぱりと断りましょう。以後、行動に気を付けるようになることが考えられます。
例えば、性行為の強要や行動の監視などを受け入れていると、DVをする側は、DVされる側が苦痛に感じるのではなく、受け入れていると考えることもあります。
この場合は、はっきりと苦痛を訴えることで、以後注意するようになりDVがなくなることもあります。
ただし、これはDVを加える側が自身の行為をDVとは思っていないが、説明すれば理解できるような場合でかつ、DV被害を受け始めたばかりの頃に限られます。
この頃であれば、まだ、支配・依存関係が出来上がっていないので、DVをする側が自身の行為を注意する可能性が比較的あるとも考えられるからです。

(2)信頼できる人、公的な機関等に相談する。

DVをある程度受け続けている─支配・依存関係がある程度できている─場合、きっぱりと断ったことでかえってDVがひどくなるということも考えられます。
この場合当人同士で話し合ってもDVがなくなることはあまり考えられないので、相手の両親や友人など信頼できる第三者や各地の相談支援センター、警察などに相談してみましょう。

(3)逃げる。

DVがひどいので話し合いや相談をしている場合ではないということもあるでしょう。この場合は、DVの相手から逃げることが最も有効な対策でしょう。
加害者が世間体を気にしたり、他の人には暴力を加えることがないような人であれば、親族や友人宅に逃げることも有効でしょう。
しかし、親族や友人に対しても危害を加えるような恐れのある人物の場合は、親族や友人に迷惑がかかる恐れも高いので、公的機関の対応を求める必要もあると考えられます。
緊急の場合には、警察署に一時的に逃げ込むことも必要でしょう。
また一時保護する施設として婦人相談所があります。

福島県女性のための相談支援センター 024-522-1010
茨城県女性相談センター 029-221-4166

そのほかに婦人保護施設や母子生活支援施設といった保護をする機関があります。これらの施設は、婦人相談所や女性センター、福祉事務所などが相談窓口になっています。

(4)裁判所の保護命令

配偶者の暴行等により、特に生命身体に危害を受ける恐れが大きい時には、裁判所に保護命令を求めることができます。
内容としては、以下のような命令を出してもらえます。

①接近禁止命令(DV防止法10条1項1号)

6か月間、被害者の身辺や住所、勤務先に近づくことを禁止します。

②退去命令(同法10条1項2号)

同居している住居から、2か月間出ていくこと及び付近をうろつくことを禁止します。

③子への接近禁止命令(同法10条3項)

この連れ去りなどを防ぐため、6か月間この身辺や学校付近等をうろつくことを禁止します。

④親族等への接近禁止命令(同法10条4項)

6か月間、親族の住居付近をうろつくことなどを禁止します。

⑤電話等禁止命令(同法10条2項)

6か月間、面会の要求や深夜の電話、FAX、メールなどを禁止します。
この命令に違反した場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。

(5)離婚

夫婦間で深刻なDV被害を受け続けていた場合、離婚をして、相手の下から離れることが、有効な対策ともいえるでしょう。
DVの加害者が離婚に素直に応じない場合も多いので、裁判所の調停や裁判を利用する必要性が高いと考えられます。
DV被害がある場合「婚姻を継続し難い重大な事由」(民報770条1項5号)があると認められる可能性が高いですが、そのためにDVの証拠を集めておきましょう。
けがの写真や診断書などを残しておきましょう。また、どのような被害を受けていたかを日々細かく日記に記載しておけば、証拠として認められることもありますので、できるだけ正確に記録しておくとよいでしょう。

弁護士へ相談するということは、強い見方ができるということ

DV被害を受けているのだけれど、どこに相談したらよいかわからない。
相手から報復が心配。
そうお考えの方は、弁護士佐藤剛志が強い味方になります。
弁護士佐藤剛志は、長年弁護士会の民暴委員会に所属しており、警察署(DV事件は生活安全課)とも日頃から意見交換をしておりますので、適切なアドバイスが可能です。
ご相談者様の置かれた状況を具体的に判断して適切なアドバイスをいたします。